春は年次カンファレンスのシーズン、Facebook/Microsoft/Google/Apple/AWS
今年も各プラットフォーマーの年次カンファレンスの時期になりました。各社から今後の展開の方向性がキーノートで示されるとともに、各セッションでは具体的な各技術、サービス、製品をどのように活用していけるのか、ポイントとデモが披露されます。
通常このような大規模カンファレンスでは、各エバンジェリスト・スピーカー達の渾身のコンテンツが準備・投入されます。今の最新をキャッチアップし、次の1年を予想する絶好の機会です。5月・6月は、以下, Facebook, Microsoft, Google, Apple, Amazon の公式情報を追いかけましょう。
5月1日~2日 Facebook F8
ライブストリーミングでの参加受付中。各セッションは開発者向けサイトにて順次アーカイブが公開される。
5月7日~9日 Microsoft Build 2018
キーノートを中心にメインのセッションは Channel 9 にて中継、同じく Channel 9 にて各セッションは順次アーカイブが公開されます。Build 2018 を踏まえ、日本では5月22日・23日に de:code 2018 が開催されます。
5月8日~10日 Google I/O
昨年と同様であれば、キーノート、各セッション含め全て公式サイトにてライブストリーミング。アーカイブも順次視聴できる状態になります。
6月4日~8日 Apple WWDC18
昨年と同様であれば、キーノートは上記の公式サイト等で中継される。各セッションは開発者向けサイトにて、順次アーカイブが公開される。昨年と同様であれば、Safari または WWDC 公式アプリから視聴可能。
AWS Summit Tokyo 2018 は 5月30日~6月1日
AWSの年次カンファレンスは秋の re:Invent ですが、日本では AWS Summit Tokyoがこの時期に開催されます。
昨年と同様であれば、後日イベントレポートサイトが開設され、各セッションの資料や動画を閲覧できるようになります。
ネットマイルを退職しました
こんにちは。
昨日、2018年3月31日付で、株式会社ネットマイルを退職いたしました。技術開発本部 本部長および経営企画室 室長を経て、取締役CTOとして約2年弱を過ごしました。経営統合前のインタレストマーケティング時代も含めると都合3年になります。
3年前に日本マイクロソフトを退職後、ベトナムでのオフショア開発拠点の立ち上げから、国内に戻った後のインタレストマーケティングとネットマイルの経営統合、基幹システムのリプレースや最近ではブロックチェーン関連のプロジェクトなど、様々なテーマや局面に触れた3年でした。
しばらくは、なかなか追いつけていなかったAI, IoT, AR/VR, Blockchain等の最新技術や関連する事業について理解を深めながら、次の方向性を模索準備したいと思います。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
美しい Markdown エディタ Bear
Bear という Markdown エディタがお気に入りです。iPhone, iPad, Mac そして Apple Watchにも対応しています。
見た目の美しさや、マークダウンの書きやすさ、ハッシュタグによるタグ付け・分類、メモ(ノート)間でリンク機能が特に気に入っている点です。ピン留や各種フォーマットへの出力、デバイス間の同期(Pro版)等、一通りの機能は揃っています。
また、ここ半年 Bear を使い続けているのですが、最近初めて知った嬉しい機能は以下3つ。
簡単なタグ付け、階層化もできる
New tip: organize notes with tags and infinite nested tags - https://t.co/b7J4nHehYM 🏷 pic.twitter.com/ZVOnAR86wR
— Bear App (@BearNotesApp) 2017年8月14日
タグ名に連動したアイコン、よく使われるワードに対応するものから順次追加
If you’re curious about which tags have gained TagCons (https://t.co/ZetDPA0PP1----------------), here are a few hints.
— Bear App (@BearNotesApp) 2017年12月13日
Of course, there are more to come. If you have requests, let us know here with #BearTagCons and/or click the link above for ways to contact us. pic.twitter.com/LXCiAKEUl1
これは知らなかった、TODOの進捗状況がバーで表示されている
#BearTips
— Bear App (@BearNotesApp) 2017年12月15日
Did you know you can add tasks to notes? Plus, as you tap to complete them, the Sidebar will display your progress.https://t.co/dVYUSnAy8J
Check out all our tips on the blog: https://t.co/94pFRcsvSr pic.twitter.com/1GYrACmQwa
Ripple が取り組んでいる国際送金における課題
Ripple は低コストの国際送金を実現し、今インターネットで情報を交換しているような簡単さで、お金を移動できるようにすることを目指しています。
「 Our goal is to lower the marginal cost of international payments to the point where money can move as easily as information does today. 」
Brad Garlinghouse, CEO of Ripple
昨今の仮想通貨ブームにより、XRP の価格の行方ばかりが話題になっていますが、一方で、Ripple 社が取り組んでいる課題や、解決方法の中での XRP の位置付けについての理解はあまり進んでいないように思います。Ripple 社が目指している価値のインターネット ( Internet of Value ) が実現した世界や、ブリッジ通貨としてXRP(あるいは他の仮想通貨)が日常的に使われる世界が到来した際に、どんな変化や影響があるのかを考える上でも、まずは前提となる課題感を整理して見たいと思います。
現状の国際送金の課題
現在の国際送金は SWIFT を使って行われています。海外送金をした事がある方は、送金先の銀行の SWIFT コードを書く必要があったと思いますが、あの SWIFT です。SWIFT は世界中の銀行に、通信メッセージの送受信サービスを提供しています。銀行はSWIFT メッセージを使う事で、どの銀行の誰の口座に送金したい、というような指示を 出す事ができます。
SWIFT では指示を出すだけで、実際のお金の移動 ( 口座残高の増減 ) を銀行間で行う必要があります。国内での送金であれば、中央銀行 ( 日本の場合は日銀 ) が中継役となり、中央銀行に開設された各銀行の口座残高を増減させる事で、銀行間の資金移動を行います。
しかし、国をまたいだ国際送金の場合は、中央銀行のような仕組みがありません。なので、銀行同士が口座を開設しあい、その口座の残高を増減させる事で資金移動をします。全世界の銀行同士が互いに口座を開設しあって処理するのは大変なので、実際はコルレス銀行と呼ばれる中継銀行が口座を開設しあって処理し、その他の銀行は国内のコルレス銀行を中継して国際送金を行います。
SWIFT やコルレス銀行を用いた国際送金の仕組みについては、下記の記事で丁寧に説明されています。
Ripple が提供するソリューション
さて、SWIFT はインターネットが生まれる前から使われてきた仕組みですが、ここまで理解すると国際送金が非常に複雑かつ様々な中継地点を経て行われている事がわかります。SWIFT で送金指示を送り、それが銀行間を伝っていき、各口座残高の増減を確認しながら、最終的に送金人・受取人の残高を正しく増減する。この過程において、SWIFT のシステムを運用するコストはもちろん、銀行間で開設しあった口座にある程度のお金を入れていつでも国際送金が行えるようにする流動性のコストもかかります。
そこで、Ripple はブロックチェーンの技術を活用して、新しい国際送金の仕組みを作っています。現在 Ripple の Web サイトでは xCurrent, xRapid, xVia という3つのソリューションが提示されています。
xCurrent は SWIFT に代わるようなメッセージングと口座残高調整の仕組み、xRapid は XRP を用いた流動性の確保の仕組み、そして xVia はこのような Ripple の送金ネットワークを事業会社が API を通じて利用できる仕組みとして発表されています。国際送金のコストは、xCurrent の導入による運用コストの削減や送金スピードの短縮による流動性コストの削減と、さらに xRapid の導入によって XRP を活用したさらなる流動性コストの削減の2段階です。
銀行コストの削減例 ( Ripple ) より
xCurrent は金融機関向けのソリューションだとして、個々人として気になるのは XRP がどこで使われるのか、保有にはどんなメリットがあるのかという点。また事業者としては xVia のような API で簡単にこれらの仕組みが使えた場合に、どのようなビジネスチャンス、自社のサービス改善があり得るのかという点だと思います。これらの点についての考察は、またの機会に。
参考リンク
Ripple の公式サイト
ソリューションに関する簡潔な説明や公式発表等
Quora での Ripple の CEO、Bad Garlinghouse 氏による Q&A
Session with Brad Garlinghouse - Quora
ICOの背後にある自律分散型アプリやトークンエコノミーの潮流を掴む
ブロックチェーン上で動作する自律分散型アプリケーションや、最近話題のICOについて。ビジネス面、技術面での世の中の流れについて。理解を深めるために役立った資料や記事のまとめ。
ICOは分散型ビジネスのための新たな資金調達手法
森・濱田松本法律事務所 パートナー弁護士 増島さんの資料より。従来のビジネスと、新しい分散型のビジネスの違い。またそれらにおける資金調達手法について、特に ICO とは何なのか。どういった位置付けと考えることができるのか。簡潔に分かりやすく説明されている資料。
分散型アプリケーション ( DApp ) は取引中間管理者の仲介を不要にする
GMOが提供するブロックチェーンPaaSと関連ブログより。やや技術的な観点から見た分散型アプリケーションとは何か、実現できることの例。スマートコントラクトをどのように使えるのか。分散型アプリケーションを構築できるPaaSの説明と機能を見ることで、具体的にどんなアプリケーションを実装できるのか、想像が深まる。
分散型アプリケーションに独自のトークンは必須なのか?
イーサリアム上に分散型アプリケーションを構築するにあたって、独自のトークンってなんで必要なの?イーサを使えばいいんじゃないの?という素朴な疑問に対する reddit でのQ&A。DApp に独自トークンは必須ではないが、独自トークンによって独自の経済圏を構築できる。
分散化という大きな流れの延長に存在するトークンエコノミー
メタップスCEO佐藤さんの本。資本主義とは別の経済システムが生まれている世の中の流れ。シェアリングエコノミーをさらに推し進めるトークンエコノミーとは。お金や経済の仕組みから考える新しい経済システムについて。
分散型アプリ(ビジネス)の価値とは?従来型のWebアプリケーションとの違い
ニューヨークのベンチャーキャピタル、Union Square Ventures のブログ記事より。"Fat Protocol" という分散型アプリの特徴の捉え方。アプリを Application Layer と Protocol Layer という2つのスタックに分解して見た比較。”Protocol” という言葉の使い方が適切かどうかはさておき、”shareed data layer” の上に “shared protocol layer ” が乗り、それを利用するためのDAppsやトークンがあるというスタックの説明は、個人的にしっくりくる。 また、この Fat Protocol の概念を軸にした投資についての見解記事。
Fat Protocols | Union Square Ventures
ICOや分散型アプリケーションでのビジネスモデル設計
トークンの経済システムの設計や、トークンセールそのものの設計。また、分散型アプリ(ビジネス)のビジネスモデルの設計について検討している記事。