Unity 開発者のための Windows ストア概要
こんにちは。
マイクロソフトの渡辺です。
Unity 開発者の皆様、お手持ちのアプリ、またはこれから開発するアプリを Windows ストアにも公開してみませんか?今回は、Unity アプリを Windows プラットフォーム向けにビルド & リリースする際に押さえておきたい Windows ストアの概要をご紹介します。
Windows のアプリ市場
Windows のアプリ市場は拡大し続けています。既に、50万以上のアプリが公開され、アクティブユーザは 1億ユーザ以上、登録開発者数は 64万を超えています。そして特に 38の市場、65のパートナーで可能となっているキャリア決済が開発者にもたらされる収益の増加を加速させています ( キャリア決済対応前と比べ、先進国で 3倍、新興国では 8倍の課金トランザクションが発生 )。
Windows ストア と Windows Phone ストア
Windows には 2つのアプリ ストアがあります。1つは、タブレット、ノートブック、デスクトップ PC 向けのアプリ ストアである Windows ストア ( Windows 8 以降利用可能 )。そしてもう1つが Lumia をはじめとする Windows Phone 向けのアプリ ストア である Windows Phone ストアです。
どちらのストアでも、マイクロソフトの課金プラットフォームを利用した場合の収益は、開発者 7: 3 ストア の割合でレベニューシェアとなります。3rd Party の課金システムを利用した場合にはマイクロソフトに手数料を支払う必要はありません。
また、現在では、ユニバーサル Windows アプリという仕組みで、Windows ストア、Windows Phone ストアの両方に対応したアプリをビルドできるようになりました ( Unity では、4.5.3 以上で対応 )。
Windows ストア & Windows Phone ストア アプリの関連付け
Windows ストアおよび Windows Phone ストアそれぞれにリリースされた同一のアプリは、関連付けを行うことができます。これによって、ユーザの購入がどちらのプラットフォームでも有効となる他、アプリの利用頻度やユーザとのエンゲージメントの向上を促すことが出来ます。
Windows ストアでのマネタイズ
では、Windows ストアではどのようなマネタイズ手段が、より多くの収益をもたらしているのでしょうか。アプリのマネタイズ手段には主に、有料アプリの公開、アプリ内での広告掲載、アプリ内課金の導入がありますが、現状事実としては、アプリ内課金、アプリ内広告が有料アプリに比べて非常に多くの収益を開発者にもたらしています。
特に、アプリ内課金からの収益は、Windows Phone ストアで急激に伸びていて、Windows ストアでも同様に大きな伸びを見せています。ちなみに、Windows Phone ストアで最も高い収益を上げている上位20アプリすべてでアプリ内課金が使われているとのこと。
Windows ストアでのアプリダウンロード、マネタイズのトレンドの詳しい内容については下記の記事をご覧ください。
Windows & Windows Phone ストア アプリ ダウンロード数トレンド ( 2014年9月 ) - Yuta Watanabe's Blog
Windows & Windows Phone ストア マネタイズのトレンド ( 2014年9月 ) - Yuta Watanabe's Blog
アプリ内での広告掲載
アプリ内での広告掲載には、マイクロソフトが提供する Ads in Apps をはじめ、AdMob, inmobi, adduplex, MediaBrix, LEADBOLT 等の主なアドネットワークをご利用頂けます。Unity アプリ内での実装の際には、現在は無料で提供されている prime[31] プラグインや、オープンソースの Adrotator プラグインもご利用頂けます。
アプリ内課金の実装
マイクロソフトのプラットフォームを利用するアプリ内課金アイテムには、ゲームレベルのアンロックといったような永続的なアイテム ( 期限を設けることもできます )と、100コインというような購入と消費が繰り返されるアイテムの2つがあります。先にご紹介した通り、3rd Party の課金プラットフォームを利用してアプリ内課金を実現した場合は、マイクロソフトに対して手数料を支払う必要はありません。
Windows アプリ開発者向けの支援プログラム
Unity を使って Windows アプリを開発される際にご活用いただける開発者支援プログラムが現在は 2つあります。
まず1つ目は、Windows Unity Developer Offer です。Level 1, 2とステップがあり、それぞれ条件をクリアすると開発端末や Unity アセットストア、Windows ストアで使えるバウチャー、アプリの宣伝枠等がもらえます。
そして2つ目は、Dev Center Benefits です。こちらも Explore, Expert, Master とステップが3段階に分かれていて、条件を満たすことで様々な特典が得られます。開発し始めの Explore の段階でも技術&デザイン相談の窓口 ( 日本語で対応します ) が使えますので、ぜひご活用ください。
※10/23 日本語ガイドを公開しました!
開発者支援プログラム Dev Center ベネフィットの日本語ガイドを公開 - Yuta Watanabe's Blog
このあとは
今回は、Unity 開発者の皆様向けの、押さえておきたい Windows ストアの概要をご紹介しました。
繰り返しになりますが、お手持ちのアプリまたは、これから開発するアプリを Windows ストアにも公開してみませんか?次回は、実際に Unity を使って Windows ストア アプリをビルドする流れをご紹介します!
関連リソース
- Windows ストア
- Windows Phone ストア
- ユニバーサル Windows アプリの開発 ( デベロッパーセンター )
- Windows ストア での収益とビジネスモデル ( デベロッパーセンター )
- Windows ストア アプリでのアプリ内課金 ( デベロッパーセンター )
- Windows & Windows Phone ダウンロードのトレンド / マネタイズのトレンド
- Windows Unity Developer Offer
- Dev Center Benefits